- 2013/10/10
- 風呂敷の知識
- 文様のいわれ
熨斗 ~吉祥文様~
みなさまこんにちは。
京都の風呂敷製造・卸、山田繊維㈱の杉江です。
先日、ニュースでは伊勢神宮の式年遷宮が話題になってましたね。
神宮のお祭りにもいろいろあり、新嘗祭(10月)、月次祭(6・12月)も1つです。
ここで奉納されるものとして古来の製法で調製された「のしあわび」があるようです。
のしあわびとはアワビの肉を薄くはぎ、引き延ばし紙の間に挟み、祝儀の進物や引き出物に添えたのが始まりとされます。
のしは延寿、アワビは長寿をもたらすと伝えられています。
熨斗文はのしあわびの形を図案化したものです。
細長い帯状にし、多くは数本束ねた「束ねのし文」が知られていますね。
ほかにも花束や花の枝を和紙で包んだ形の文として「花熨斗文」もあります。
現在も贈答品には熨斗紙を付けることは一般的ですね。
紅白の紙を折り込み、中央に黄色い短冊状の紙が付いているものを熨斗と一般に呼んでいます。
この黄色い短冊状の紙の部分がのしあわびを表しています。
京都の風呂敷メーカー山田繊維㈱の杉江でした。