
- 2012/07/10
- 文様のいわれ
松文様 ふろしきの文様について
みなさま、こんにちは。
京都の風呂敷製造、卸の山田繊維㈱の青山です。
今回は弊社の商品の中でも比較的使われている柄の中で「松」文様について取り上げたいと思います。
■松文様
松の緑色は常緑であることから常盤木(ときわぎ)と呼ばれ、また
千年の齢を保つとして吉祥樹とされてきたことから松はめでたい時
だけに使うのではなく季節を選ばず一年中用いられる文様です。
もともと松の木を吉祥文様としたのは古代の中国です。
厳寒にも常緑を保つ松は生命力のの象徴であり、それ以外でも
寒さに強い竹や梅と共に、逆境にあっても変わることなく節操を守
るとして多くの絵画のモチーフとしても使われました。
日本でも縁起物として定着している合わせ柄である「松竹梅」は
中国では古くから「歳寒三友」(さいかんさんゆう)と呼ばれ精神
的に理想のものとして喜ばれてきました。
そのような思想が日本にもたらされたのは平安時代のようです。
日本では吉祥文様というだけではなく、その形の面白さから松に
は様々な形の文様が考えられました。
芽生えてまだ生長していない若い松の姿を表わした「若松文様」
風雪に耐えた長寿の松を表わした「老松文様」
松葉のみを文様にした「松葉文様」
松ぼっくりを文様にした「松笠文様」
松葉を笠のようにして表わした「笠松文様」など
松の木が隅から隅まで文様化されています。
また松は家紋のモチーフにも多く用いられ、松に由来する家紋は
実に八十数種程あるようです。
京都の風呂敷メーカー、山田繊維㈱の青山でした。