- 2012/05/21
- 風呂敷の知識
ふろしきの変遷 ~風呂敷の歴史~
みなさま、こんにちは。
京都の風呂敷製造・卸、山田繊維㈱の杉江です。
現在、風呂敷を結ぶだけで簡単に、流行のバッグスタイルと推奨してます。
紙袋など存在しなかった一昔前、風呂敷を使って運搬することは、便利であったことは言うまでもありません。
皆さまもテレビでご覧になられたり、年配の方々はなされた経験もあるでしょう。
〈日貿出版社より〉
時代の移り変わりとともに、運ぶスタイル(荷物の持ち方)はいろいろと変わってきました。
一例として
・平安 ・平安時代:荷物を頭上に掲げる〈頭上運搬〉→日常生活に溶け込んだ使用法。しかし鎌倉・室町時代は衰退していく。
・鎌倉時 ・鎌倉時代:荷物を両腕で持つ(両手腕上運搬)→両手で胸の前で持つ。こころを込めて大事に持ち運ぶことを表す。
この他にも風呂敷に包み、棒に吊るす・肩に担ぐといった様々な運搬方法もあります。
もちろん、身分や職種によって運搬方法の違いはあったでしょう。この頃頻繁に風呂敷を利用したのは、僧侶と言われています。
同じ職業でも、高い身分の僧侶と一般僧侶では、身分により定められた振る舞い、生活習慣の違いから運搬スタイルも違っていることが伺えます。
皆さまもご存知の三蔵法師。「玄奘三蔵絵巻」のなかで、日常の携帯品を入れる唯一の用具として風呂敷が描かれています。
歴史書物のなかにも記述されている風呂敷。今、エコとして、環境にやさしいとされている風呂敷。
後世に代々受け継いでいくものとしていこうではありませんか!!
京都の風呂敷メーカー、山田繊維㈱の杉江でした。