- 2021/06/17
- 風呂敷の活用法
- 風呂敷の知識
- 文様のいわれ
6/3 NHK「Japanology Plus」にてむす美が紹介されました
6月3日(木)NHK「Japanology Plus」の「ふろしき」の回にてむす美も紹介いただきました。
全編英語ですので、概要をまとめました。英語がわからなくてもある程度映像でわかる部分もあるので、ぜひこちらからご覧ください。
28分と充実した内容で、ここには紹介しきれなかったむす美のふろしきが番組内ではたくさん出てきます。
オープニングも日本画アニメーションも面白い!
天狗の鼻に地球がのっています!
奥にはスカイツリーも♪
■NHKワールド JAPAN「Japanology Plus」とは
日本の公共メディア、NHKの国際サービスです。テレビ、ラジオ、インターネットを通じて、世界に向けて多言語で情報を発信しています。
日本とアジアの今を伝えます。
私たちは、日本とアジアへの「扉」として、この地域の文化や伝統の多様性、ビジネスや科学技術の最新情報を紹介します。そして、日本とアジアの人々とのつながりを大切にしながら、そこで生きる人々の暮らしや思いを伝えていきます。
NHKワールド JAPAN https://www3.nhk.or.jp/nhkworld/ja/about/
番組「ジャパノロジープラス」約28分
日本への新鮮な洞察。日本の生活と文化の背後にあるストーリーを、45年間日本に住んでウォッチャーであるピーター バラカンの目を通して語ります。
お弁当からおせんべい、防災グッズなどなど
海外の方の角度で「日本のライフスタイル」を視覚的に描いていて、日本人が見ると逆に新鮮でした!
テーマ「ふろしき:ラッピングする布」
ピーター・バラカンさんが、原宿のむす美店を訪れ、むす美アートディレクター山田悦子とともに風呂敷を見学し、使い方を学びました。
風呂敷の種類が豊富でビックリ。
ふろしきに使われる伝統文様
伝統的なデザインには特別な意味があります。
「唐草」と呼ばれるアラベスク、実は弦状の植物を総称したもの。
蔦(アイビー)はどこまでも弦を伸ばし、それは永遠に続く。
その植物の生命力を、終わりのない「繁栄」のイメージと重ね合わせ「子孫繁栄」や「商売繁盛」という意味になぞらえています。
日本人は、文様にも意味を持たせ、道具のデザインにも取り入れながら長い間とても人気のあるパターンでした。
「貝合わせ」は、8~12世紀に貴族の間で流行した貝合わせという遊具にちなんだ文様です。
簡単に解説すると、蛤などの2枚貝の内側に絵を描き、一対の貝を探すというゲームです。
この「貝合わせ」という文様は、完全に一致する1対の貝を「夫婦和合」の象徴として表すことで、ふたりで幸せに長生きしたいという気持ちを表現しています。
現代ではポップでモダンなデザインも増えている
鈴木マサルさんのふろしきを紹介させていただきました。
ふろしきの歴史
最古のふろしき(約1,300年前の)は、今も奈良の正倉院に収められています。
昔から日常的に布が使われていたことがわかります。
扇面法華経冊子(平安時代末期)
このようにふろしきには長い歴史があります。
14世紀になると、「風呂」への入浴の際にも使われるようになります。
この習慣が「風呂敷」の名前を生み出すことになります。
(「風呂敷」という名前は、風呂への行き帰りに着替えを包み、着替える時に「敷く」用途として使われていたことに由来します)
風呂+敷き=ふろしき
さらに、 家紋は混雑した銭湯で私物を特定するのに役立ったと考えられます。
その後も、大きい荷物を運んだり、婚礼の品々を運ぶのに使いました。
また、昭和の頃には、子供のマントになったりも・・と日常生活には欠かせないアイテムでした。
ふろしきの使い方
山田悦子からあらためて代表的な結び方をお伝えしました。
ピーターさんは、ふろしきで2本の瓶包みの技術を身につけました。
「ディナーパーティーで使いたい」とのことでした。
「風呂敷のイメージは物を包む布でしたが、他にも色々と使えるのでビックリした!」
とピーターさん。
「サスティナブルで、環境にも配慮して使えるふろしきは、今こそ見直され、多くの人に知っていただきたい日本の文化ですね!」
と言われていたのが印象的でした。