
- 2016/04/30
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屋根より高い こいのぼり~♪ 幟(のぼり)が教えてくれる先人の暮しとは?!
おおきに!京都ふろしきメーカー 山田繊維のむす美(むすび) 広報の 悦子です。
もうすぐ 5月 端午の節句ですね。
男の子のいるお家では、そろそろ“こいのぼり”を出されるころでしょうか?,
ふろしきの中にもあるんですよ!
「こいのぼり」 の 柄
隅田川シリーズ 浮世絵 「水道橋駿河台」 です。
豪快ですね!
この泳ぎっぷり~!
さて、この背景をよ~くご覧ください!
実は、町並みに はためくのは・・・
こいのぼりと・・・
そうです! 幟(のぼり)です!!!
その昔、こいのぼりは、鯉のカタチをしたものだけでなく
絵の描かれた旗や、家紋の入った幟(のぼり)を掲げていたそうです。
男の子が生まれたことは、その家にとても誉れで御目出度いこと
「うちの家に男の子が生まれたぞ~!!!」とばかり
威勢よく掲げたと言われています。
そんな「幟(のぼり)」を「風呂敷」に再利用して
大切に使われていたと思われるのがこちら▼▼▼
これは、時代古裂・着物・ふろしきを研究されコレクションされている
三瓶清子さまの所蔵のふろしきです。
(2009年 四日市市立博物館での「ふろしき展」の折出展されました。)
明治のころの風呂敷ということですが、素晴らしいですね!
幟を幅でつないであります。
幟になったところ想像してみてください!
勇ましい武士が現れるではありませんか!!!
ご両親が、生まれてきた我が子の成長を願い、誂えられたモノでしょう。
そのご本人かどうかはわかりませんが
幟としては使わなくなったけれど、それを風呂敷にしてなら使える!と
ふろしきに仕立てなおさられ、
ご両親の気持ちをいつまでも大切に伝えられたのではないかな・・・と
勝手に想像を膨らませています。
本来の目的とは違うものから、転用されてつくられた風呂敷も昔は多かったのです。
「リサイクル」や、「エコ」というニュアンスとはすこし違った
モノも、心も大切にした時代の先人の暮しが垣間見れますね。
店頭では、端午の節句に限らず、
インバウンドの海外のお客様にも人気の浮世絵シリーズ
話の小ネタにしていただければ幸いです。
京都の風呂敷メーカーの山田繊維(株)、むす美(むすび) 広報の 悦子でした。