
- 2015/09/09
- 文様のいわれ
揚羽蝶
「揚羽蝶」
みなさま、こんにちは。
京都の風呂敷製造・卸、山田繊維(株)の杉江です。
9月に入り、夜になると鈴虫の鳴き声が聞こえてきます。
秋の気配を感じますね。
家紋に動物を取り入れることはあります。
鶴、雁金(かりがね)などがそうですね。
蝶のような「虫」(?)を家紋にすることもあります。
この紋は揚羽蝶です。
揚羽とは羽を直立させて休んでいる姿を指すようです。
優雅なデザインのため人気ある家紋で、正倉院御物にもみられる古い紋様です。
蝶は同じ種でも羽化する時期により羽の形や斑紋までも違い、造化の神秘といわれます。
平安の頃には装飾文様として知られていました。
この蝶を文様に取り入れたのは平家一門です。平安末期には平氏を代表する家紋に定着しました。
鎧だけでなく牛車に蝶丸文様をつけていたことが、「平家物語」にも記述されています。
歌舞伎役者、二代目中村吉右衛門氏の定紋は揚羽蝶であることは知られていますね。
揚羽蝶が舞う光景は春までみれませんが、秋には木々が色づく光景を目にできます。
食べ物も美味しいですね。楽しみな季節が訪れようとしています。
みなさまもちょっとお出かけしてみてはいかがですか?
掘り出し物がみつかるかも…。
京都の風呂敷メーカー、山田繊維(株)の杉江でした。