2024/4/10
特別な方への贈り物「お米とオリジナル風呂敷セット」
景勝・小倉山を守る会様にて、2023年秋、唐紙の唐長様のデザインの特製風呂敷を数量限定で製作させていただきました。
京都を拠点に森の調査・再生手法の提案から地域連携計画までされている「株式会社アドプランツ コーポレーション」の代表でありながら、「景勝・小倉山を守る会」の事務局運営もされている増永様に開発ストーリーをお伺いしました。
お客様の声
「景勝・小倉山を守る会」事務局運営増永 滋生様
「景勝・小倉山を守る会」とは
京都の嵯峨野の小倉山は、平安時代より紅葉と鹿の名所として和歌に読まれる名山です。しかし、その風景を演出する主な樹種であるアカマツがマツノザイセンチュウの食害により枯死し、激減し、ここ30年程の間にとても危険な状況を迎えています。
2013年に寺社、施設、嵐山保勝会や有志の方々とともに「景勝小倉山を守る会」を結成し、「小倉山の美しい風景を再生する」というスローガンの元、生物多様性を維持し、地域で資源を循環させ、経済的にも循環させる活動に取り組んでいます。
現在はアカマツに加え、竹林、水田の環境保全のプロジェクトも進めています。
地域で採れる自然素材や食材を使った商品を開発
景勝・小倉山を守る会では、地域で採れる自然素材や食材を使った商品を開発し、人手をかけ、需要を創造し経済を回すことで、自然環境・地域景観の課題解決の一助となるよう取り組んでいます。
ノベルティとしての「唐長・古今嵯峨米オリジナル風呂敷」
嵯峨嵐山の放置竹林の景観再生をしつつ、そこで伐採した竹をチップ化し発酵させた肥料として水田に戻し有機栽培を行っています。そこで穫れたお米(キヌヒカリ)に「古今嵯峨米」という名前を付けて販売しています。2023年には有機JAS認証を取得しています。
こちらのお米と風呂敷のセットは、この取り組みに賛同して頂いたオーナー様にお渡ししています。
紙にすると捨てられるのが心苦しかったので風呂敷にした
もともと、ノベルティとして”お米のギフト”を考えていました。
しかし、紙でラッピングすると捨てられるのが心苦しかったので、「頂いた方が大切にして頂ける方法はありますか」と江戸時代から日本唯一続く唐紙屋である唐⻑のトトさんにご相談したところ、風呂敷をご提案頂きました。
そして、出来上がってきたものがほんとに素敵なんです。
景勝・小倉山を守る会の想いを、嵯峨から発信されている唐長さんによるデザインで、本当に美しく表現していただきました。この青は水田の空の青を表現、唐長さんが絵の具を調合し、むす美さんに依頼してオリジナルで染めた青色です。
銀の刺繍は銀シャリの光沢感を表現しています。
むす美さんには、実際2kgのお米をいろんな包み方で試していただき、刺繍ロゴの位置を提案していただきました。
最終的には持ち手のあるバッグに結ぶと、刺繍ロゴもちょうど映えることがわかり、この形に決定しました。
スタッフへの包み方講習会も実施して頂き大変助かりました。
担当の声
むす美アートディレクター山田 悦子
余談の中で「昔から植物が好きで…」と増永様のルーツのお話も聞かせていただきました。
現在の自然環境の再生計画等のお仕事をしながらも、気づき・ご縁があり「景勝・小倉山を守る会」の運営にたずさわることになった、という経緯にも納得したのです。
”森の再生には35年かかる”のに、ビジネスではなかなか「見守り続けること」が叶わない中、こちらの活動を通して「景観・環境・地域の人々・食を繋げ、その土地に住む人の誇りまで育てる。」ことを実践されていて感動いたしました。
今回のノベルティ製作は、唐長様のこだわりもあり、裏も表も色を浸透させる「着抜防染」という技法で染めています。”実りと豊穣”に想いを込めた「雲孫令和(つるのこれいわ)」の文様、水田と空の青色、お米を表現した銀色の刺繍ロゴを入れた風呂敷は高級感があり唯一無二です。
ふろしきならではの「包んでお届けする」スタイルをご提案からトレーニングまでさせていただけたことも良かったです。
これからも、同じ京都に住むものとして、美しい景観、自然保全の取り組みが活性化されることを願っています。
貴重なお話ありがとうございました。
クライアント: 株式会社アドプランツ コーポレーション 様
事業内容 : 自然環境の調査・計画、自然再生手法の方法書の作成、地域連携方法の提案・計画
目的 : ノベルティ
メニュー : オリジナル製作 / 刺繍ロゴ入れ
サイズ : 70cm
素材 : オーガニックコットン 100%
住所 : 〒604-0802 京都市中京区堺町通竹屋町上ル橘町92番地 シンフォニー御所堺町御門前B-1
website : https://www.addplants.co.jp