【海外】トロッペンミュージアム

 

【海外】トロッペンミュージアム

まるで「ふろしきの中に入ったような」体験を

展覧会「Gifts Unwrapped」

2021年4月~2023年3月の長期間にわたり オランダのアムステルダムにある人類学博物館トロッペンミュージアムにて展覧会「Gifts Unwrapped」が開催されました。


展覧会では、ミュージアムとむす美とが開発したコラボふろしきの販売に加え、 ミュージアムとむす美がお互いアイデアを出し合いながら創り上げた「まるでふろしきの中に入りラッピングされたような」楽しい体験ができるインスタレーションも展示されています。

お客様の声

広報カレン様

今回のテーマでは、日本のギフトラッピングの技術をメインに選びました。

「贈り物の交換」という社会的な儀式をテーマにした展覧会では、ギフトラッピングがストーリーラインに欠かせない要素となっています。
今回のテーマでは、日本のギフトラッピングの技術をメインに選びました。風呂敷は、贈り物を包装して運ぶための付加的な要素であり、私たちはこれを強調したかったのです。このアートとクラフトがどのように発展し、どのように使用されているかを示すために、私たちの博物館のコレクションから特別な風呂敷を、現代の例と一緒に展示したいと思いました。

5mx4mx3mのブースは、人が中に入れるサイズで、全景を見ると大きなふろしき包みになっています。

むす美との出逢い

今回のアイデアは、トロッペンミュージアムの「Cool Japan」展で予定されていた2019年夏のコラボレーションに触発されたものですが、残念ながらうまくいきませんでした。
そしてもちろん、「FUROSHIKI PARIS」も見てきました。

私たちは、風呂敷をテーマにしたインスタレーションを作りたいと思っていました。「FUROSHIKI PARIS」では、来場者はふろしき型の巨大な空間に入り、”風呂敷とは何か、どのように使うのか”を学ぶことができます。
今回のインスタレーションでは、「むす美」のデザインを採用したいと考えました。
その理由は、専門知識だけでなく、風呂敷のデザインの美しさにもあります。 目的は、山田社長の言葉を借りれば「風呂敷文化」を知ってもらうことです。また、来場者に驚きを与え、視覚的な体験に没頭してもらい、写真撮影の絶好の機会にもしたいと考えています。

教育プログラムの一環としてワークショップも開催

展覧会でのインスタレーションに加えて、教育プログラムの一環としてワークショップも開催したいと考えていました。このワークショップの目的は、「風呂敷文化」と「風呂敷の使い方」を学ぶことです。また、学校が休みの日には、家族向けのワークショップも開催したいと考えています。

オンラインでの「オリジナルふろしき」製作もスムーズでした

デザインプロセスの質はもちろん、製品自体も素晴らしかったです。オーガニックコットンを使用することにしたこともばっちりでしたし、提案してくれたことを嬉しく思いました。 それが製品の品質を高めています。
私たちのコラボレーションはコロナウイルスで難しい状況の中でもとても効果的にスムーズに行きました。風呂敷の包み方をオンラインで一生懸命教えてくれとことにとても感謝しています。

来場客の反応には熱があります。

来場客の反応には熱がありそれを売上に見ることができます。トロッペン博物館だけでなくライデン国立民族学博物館やトロペン博物館のウェブサイトでも風呂敷を販売しています。
来場客は私たちが風呂敷の包み方を記載したふろしきハンドブックも気に入っています。

今回、一緒に仕事ができて、本当に良かったです。
柔軟性があり、プロフェッショナルで、私たちの目標や来場者のニーズを十分に理解していると思いました。私たちの説明やコレクションから得たインスピレーションをもとに、どのように作業を進めていくのかを見ることができたのも良かったです。

担当の声

山田繊維 開発部河村

今回、私の方からは、デザイン全般をご提案しました。ブースのデザイン案、ふろしきのデザイン・配色案、パッケージデザインを提案しました。このプロジェクトにはミュージアムの様々な部署の方が関わるので、通訳を介さずに担当の方々と直接メールでやりとりを進めたことでタイムリーにスムーズな進行が出来ました。

【ブースデザインについて】
ミュージアムには訪れたことがなく、先方からのキーワードだけでヴィジュアルをデザイン、提案したので不安でしたが、 リモートで会議を行い、鶴亀のおめでたい組合せをブースの表裏に使った案を気に入って頂きました。ブース内側の鶴が飛び交っているデザインは、空間の中で鶴の流れをめで追うのが楽しいデザインにしました。

【オリジナルふろしきについて】

商品のデザインは、展示用ブースのデザインとあわせることになっていたので、鶴のデザインを採用しました。 日本的な要素は残しながらオランダ・ヨーロッパでの販売というのを踏まえて、古典的になりすぎないように注意しました。
生地は、環境問題に対する意識の高いオランダらしくオーガニックコットンを選ばれました。 また、パッケージもオーガニックコットンのナチュラルな雰囲気をイメージさせるクラフト紙に英語のみでデザインしました。 全体に鶴の柄を薄くいれ、FUROSHIKIの「O」を亀甲にすることでさりげなく鶴亀の関係性を表現しています。 ふろしきの使い方を知らない方の為にFUROSHIKIと表記するだけでなく、「バッグに変身」や「再利用できるラッピング」などのキーワードを目立つ場所に配置し、使い方のイラストも背面と裏面に可能な限り入れました。

海外の方々と大きな規模のプロジェクトで不安な面もありましたが、トロッペンの皆様は友好的で日本の文化に対しても理解が深く、デザイン提案をするたびに褒めて頂いたことで楽しく仕事ができました。

山田繊維 海外営業部蓮井

コロナ禍で実際にディスプレイのお手伝いに行けない中、 展示内でのディスプレイに使用する包み方のレクチャーをオンラインで行ったり 展示内で使用する動画のアドバイスを行ったりしました。
また、ミュージアムショップで販売する商品のピックアップの為、EU圏で売れ筋の商品やサイズを参考にして頂けるようにしました。

山田繊維 広報部山田悦子

FUROSHIKI PARIS 2018 に感動してオランダでも…とお声を頂き 2年半の歳月をかけて企画展に組み入れてくださった情熱に感激しています。
私は、展示ブースに吊るす風呂敷の包み方を提案することと、 先方の教育担当のスタッフさんにふろしきの包み方のワークショップを担当しました。
驚いたのは、包み方がとても上手だったことです! 展示、動画、ワークショップ共に「ふろしき」の良さを伝えたい!という皆さんの思いがとても嬉しいです。
ヨーロッパ中にその思いが届くことを願っています!!

client:トロッペンミュージアム様
business profile:人類学博物館
address:オランダ アムステルダム
website:https://amsterdam.wereldmuseum.nl/en
posted on:2021/11/01
purpose:インスタレーション、オリジナルふろしきの製作・販売
date:2021年4月~2023年3月
menu:フルオーダー
size:100cm
material:オーガニックコットン