京都市立中学校の家庭科で「持ち回りふろしきセット」を活用

 

京都市立中学校の家庭科で「持ち回りふろしきセット」を活用

京都市立中学校の家庭科で「持ち回りふろしきセット」を活用

京都市の修学院中学の家庭科教員・濱田先生より、2024年5月のSDGsLIFEイベントの防災ワークショップに参加されたことをきっかけに、「家庭科の授業にふろしきを取り入れたい」と、お声がけいただきました。

さらに、京都市のどの中学校でも使える「持ち回りふろしきセットを作りたい」というご相談も受けました。1度切りの授業で終わらせず、「教材セット」として運営管理し、レンタル式にして、コストを抑え有効に循環させるアイデアです。

私たちとしても有難く新しいご提案で、実現するまで共に伴走させていただきました。

2024年8月 京都市の家庭科研究会にてふろしき講習会を実施

まずは、夏休みの期間に研究部長の下京中学校・池田先生と濵田先生の企画の元、「家庭科研究会」の先生方に風呂敷への理解と授業内での活用をイメージしていただくため、「ふろしき講習会」を下京中学校で実施しました。
※京都市では「家庭科研究会」という家庭科の先生同士の横のネットワークがあり、定期的に情報交換や勉強会をされている。

お若い先生からベテランの先生まで、さすが皆さん器用な方ばかりで、すぐに習得されていました。

2024年10月 「持ち回り用のふろしきセット(約60枚)」の選定、準備

1クラス1回の授業では、約40枚以上必要となります。
京都市教育委員会の予算内におさまるよう既製品に加え、「RE.FUROSHIKI」で集まったふろしきも取り合わせ、サイズやデザインのバリエーションも考慮し準備させていただきました。

濱田先生に、本社に来ていただき柄を選んでいただきました。

2025年1月 第1回「防災時のふろしき活用法」を実施

そして2025年1月に、修学院中学校の1年生に向けて「防災時のふろしき活用法」の授業が行われました。授業実施にあたっては家庭科研究会の先生方で授業内容について相談し、実施されました。
50分と短い時間の中、とても工夫された授業内容となっていました。

・ふろしきの歴史と基本的な結び方を写真や動画で学ぶ
・災害時・避難所の使い方を自分で考えてみる
・各グループで4枚のふろしきを使って使い方を考えてみる
・最後に写真を撮ってそれぞれプレゼンをする

生徒さんたちは、「4枚繋げてロープ」「防災頭巾」「ポンチョ」「仕切り」「赤ちゃんのおくるみ」などたくさんのアイデアを生み出しており、私たちも子供たちの想像力に大変驚かされました。

何より、まずは手を動かしながら考え、友達と楽しみながらアイデアを出し合うことで記憶に刻まれ、いざという時に役立てていただけるのでは、と感じました。

学校教育とふろしき

阪神淡路大震災から30年を迎えることもあり、毎日新聞社(1月16日朝刊)にも取り上げていただきました。

生活スタイルの変化によってご家庭でふろしきを使う機会が減った今、学校教育を通して”ふろしき”という「先人の知恵」が、現在の防災やエコに活かせることを伝えられるのは貴重な機会です。

子供たちにも授業を通して「いざという時には、自分の手や知恵、想像力が必要だ」と感じる機会にもなっていれば幸いです。

また、1つの学校にとどまらず「持ち回りふろしきセット」という仕組みによって京都市内の中学校で使い続けてくださるということで、未来にこの波紋が広がっていくことを嬉しく思います。

また状況をお伺いし、課題があれば一緒に考えていきたいなと思っています。
この度はありがとうございました。